PONTE VECCHIO

料理の醍醐味 The best part of cooking

The Best Part of Cooking 03

前菜
天然寒ブリの片面焼き リンゴと玉葱のソース 芽キャベツのフライ添え
ビーツのマリネ いろいろなベリーのサラダ仕立て ラルドトースト添え
天然トラフグとその白子のオイル煮 菜の花のエチュベ添え トリュフ風味
フォアグラとキャベツの“トロトロ”を包んだ手羽の“トロトロ” 白トリュフ添え
海水漬けウニのジュレ寄せを浮かべたアミノ酸スープ
本マグロの軽いスモーク 温度卵とボッタルガ添え
パスタ
ブロッコレッティーのフォンデュータとトラフグのタリオリーニ ボッタルガ添え 柚子風味
パッパルデッレ 猪肉と栗の煮込みソース
メイン
長時間低温ローストしたヤンバル島豚
カフェ
エスプレッソ

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前 菜海水漬けウニのジュレ寄せを浮かべたアミノ酸スープ

海水漬け知床産バフンウニのジュレ寄せを浮かべたアミノ酸スープ

ウニはもともと好きな食材なんだ。どうやったらウニをよりおいしく食べられるか常々考えていた。お寿司やそのままワサビ醤油で食べたりする以上にウニをおいしく料理するのは、難しくてなかなか上手くいかなかった。
ある時、海水漬けのウニに出会った。その業者さんと話していると、うち用にミョウバンをほとんど使わず、海水の塩分濃度を調節したものを提供してくれることになり、そこでもう一度、ウニのおいしい食べ方を考えてみた。採れたてのウニを割って、キレイな海水で洗って口に放り込んだらおいしいよなって思って、そんな料理を作りたいって思った。
ちょうどその頃、某化学調味料メーカーから講習会の依頼を受けた。僕なりにちょっと皮肉とシャレで、アミノ酸スープという名の料理を作った。ただし、使うのは天然素材だけ!たっぷりの昆布とアサリのだし汁、けっこうたっぷりのトマト、そして大量といっていいほどのアスパラガス。それぞれ違うアミノ酸の旨味を持つものを複数重ねることで旨味の相乗効果が生まれるんだ。イメージは“おいしい海水”(本当の海水には旨味はないが。)これにウニを浮かべてみたけど、まだ満足いくおいしさではなかった。考えてみたら、生でウニを食べるとき、しょうゆを付けたりするが、しょうゆの塩分って14.5%もあってかなりしょっぱい。お刺身もそうだけど、生の素材ってかなりの塩分を要求するものなんだ。だから最後に海の塩を使った海水濃度のジュレでコーティングしたら、急に旨味が冴えてきた。
こうして自然のままのピュアなおいしさを極めた、実験的な一品が完成したんだ。

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前 菜本マグロの軽いスモーク 温度卵とボッタルガ添え

本マグロの軽いスモーク温度卵とボッタルガ添え

この料理の食べどころは、ジューシーでかすかにスモークの香りの付いた、温かいマグロに濃厚な卵の黄身が絡んで、さらにカラスミの旨味と塩分が加わり、考えただけで…うーっ、おいしいに決まってる!って感じに仕上がっているところだ。
マグロって、何℃で食べるのがおいしいかなって考えたんだ。中トロの部分なので脂肪分が多いから、あまり冷たい温度だと口溶けが悪いなぁ、じゃあ温めよう!と思いついた。お風呂よりちょっと温かい位がいいかなぁ。きっとそうすると甘味や風味がより強く出てくるはず…。でも、温度を上げると生臭くなるなぁ。そこで軽くスモークしてみた。生臭さは全然感じられなくなった。卵の状態は、黄身が濃厚に絡まるように微妙な温度卵がいいかな。でも白身は水っぽいのでほとんど外すことにした。
この料理は実際には生ぬるい温度帯なので、器と卵の表面を持てないほどアツアツにした。そうする事でこの料理の一番おいしい温度帯を作り出し、さらにキープすることが出来た。冷めやすいんだ。素材自体はあまり熱過ぎたり冷た過ぎたりしない方がおいしい場合が多い。食べ手が実際の温度よりも熱く、冷たく感じるように、器をアツアツに温めたりキンキンに冷やしたりよくする。食べ手の印象を変えたり、錯覚させたりする事で微妙な温度や風味を表現することが出来るんだ。

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パスタブロッコレッティーのフォンデュータとトラフグのタリオリーニ ボッタルガ添え 柚子風味

ブロッコレッティーのフォンデュータとトラフグのタリオリーニ ボッタルガ添え 柚子風味

大好きな冬の食材の一つであるトラフグと自家製ボッタルガを使ったパスタ料理。フグは出来るだけやさしく火を入れて、カチカチに身が締まらないように気を付けてさっと火を入れ取り出しておく。相性の良い冬のネギと合わせ、イタリア料理らしいアーリオオーリオエペペロンチーニ風味に仕上げる。そして柔らかく潰したブロッコレッティーのフォンデュータとフグ出汁に絡める。ソース全体はフグの旨味たっぷり。フグ出汁たっぷり。それに極めつけは白子(もちろんフグの)の“トロリ”で柚子の香りと来た日にはまずいはずがない!でもまださらに黄身をたっぷり練りこんだ自家製タリオリーニに、卵繋がりの自家製ボッタルガの塩味とコクが加わって、おいしくないという人がいたら是非お会いしたいものだ。(でも本当には来ないでください。)

パスタパッパルデッレ 猪肉と栗の煮込みソース

パッパルデッレ 猪肉と栗の煮込みソース

パッパルデッレはトスカーナを代表する手打ちパスタである。幅が広いのが特徴だが、厚みも結構あって、ぷるりんとした食感が楽しめる。うちでは手打ち麺は卵だけで練っているが、黄身を白身の3倍使う事によってもっちりした食感に仕上げている。
猪のパッパルデッレというのはトスカーナを代表するプリモピアットの1つだが、普通は小切りやミンチ状の猪肉をシチューのように煮込んだソースをパスタにからめたものである。
うちでは猪のバラ肉を塊で縛ってたっぷりのポルチーニ茸と一緒にじっくり煮込み、ソースとなじませるために一度冷してから、チャーシューのようにうすくスライスする。煮汁にさらにポルチーニ茸をたっぷり加えて、猪肉と一緒に麺に絡めて仕上げる。ふんわり柔らかいチャーシュー状のスライス猪肉がソースのようにもっちりした食感の麺に絡んでたまらない!メッチャうまいと思う。

メイン長時間低温ローストしたヤンバル島豚

長時間低温ローストしたヤンバル島豚

この料理は、豚のジューシーさ、脂の口溶けの良さ、カチカチにならずいかに柔かく、ヤンバル島豚の良さをどうやって活かすかがポイントになる。 ヤンバル島豚の脂はもともと非常に低い温度で溶ける上質なものなんだ。そのヤンバル島豚のロースの塊をポンテベッキオ特製の炭火ジラロースターで、 まず脂の下、肉との境の部分まで炭火の遠火で焼き、まだ肉には火が通っていない状態にする。もちろん、回転させながら。その後、温めたたっぷりのオリーブオイルに少量の香味野菜と共に漬け込み、スチームコンベクションで一時間以上かけてじっくり温度を上げ、芯温が適温に達したらこの状態を1時間半キープする。そうすると、火は入っているけれど締まっていない豚に仕上がる。
豚肉はデリケートで、あと5度温度を上げるだけで、肉は固く締まってしまう。だから緻密に温度を測るんだ。
そしてオイルから豚を取り出してから、まわりにたっぷり塩をする。はじめに塩をしてしまうと、肉が締まるので、最後にするんだ。
そして炭火ジラローストで回転させながら回りをアツアツになるようにもう一度焼く。
お客様に“アツアツの料理”と感じてもらうために、表面に熱い油をかけたり、100度の油の中でゆっくり火を通した野菜や薬味をたっぷり上にのせて、さらにミルキーなソースを添える。
ちなみにこの長時間ローストすると豚肉自体が獣臭というかクセが全く出ず、ミルキーな味になり、上質で上出来の仔牛のような感じになるので、羊乳をたっぷりと使ったミルキーなソースは良く合うんだ。
そして、今までになかった全く締まっていないジューシーで柔かい、香りの良い豚肉の料理ができた。ちょっと嬉しかった。

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